手紙の表書き
最近は携帯電話やインターネットなどの通信手段が発達していますので、手紙を書く機会が減っています。そんな時代の流れにあって、年賀状や暑中見舞いなどが年中行事化しているのは、実用面だけでは割り切れない、良好な人間関係を作り上げるための何かがあるのでしょう。ただし、書信を出すときの表書きは、相手に対して呼びかけているのと同じですから、敬称や連名の順序などには気を配らなくてはいけません。 宛名の次につける敬称は、一般には、私信には「様」を使い、公的な書簡では「殿」を使うことが多いようです。これらは個人への敬称ですが、宛先が団体や会社などの場合は「御中」とします。 また書簡を連名で出す場合があります。この場合の序列は、本来は左が上位でした。これは、書簡文は先方の姓名を向かって左の方に書いたためです。したがってその方を上位とし、自分の姓名は先方の姓名を書く前に書きます。これを原則として、宛名に二名以上の姓名を書くときは、右から序列の低い順に書きます。発信者の方も同様で、左にゆくほど上位となります。ただし例外として、一つの姓のうちに親子・兄弟・夫婦などの名だけを記す場合は順序のまま記しました。しかし、現代では必ずしもこれにとらわれず、右から上位とすることもあります。 手紙ではなく贈答品などに表書に記す場合は、普通は宛名を記さないので、贈り手側の上位の人を最初に書いて、順次左へ連名します。