戻る北九州市立小倉城庭園企画展
灯り〜光と影〜
平成17年9月24日(土)〜11月27日(日)
於:北九州市立小倉城庭園企画展示室
今日私たちは24時間、自由に娯楽や仕事のために行動できる時間をもつようになりました。これは「闇夜」という人間の行動を制約する要素から解き放つ「灯り」を獲得したためで、太古に木々をこすり合わせることによって発火して得られた灯りがはじまりです。その後、植物から精製した灯油から電気に至るまで、灯りの源は人類の技術の発展とともに変化していきました。
また、この灯りの源の変遷は、「いかに光を強くかつ安定的に得られるか」という課題のもと「灯火具」と呼ばれる光を得るための道具に素材や形状の変化を加えた「創意工夫の歴史」でもあります。その結果、さまざまな種類の灯火具を今日に残しています。
それら日本の灯火具は、太陽の自然光が障子越しに差し込む光、多様な灯火具の光が障子に反射して生み出す幻想的な灯りというように、茶の湯の茶室に代表される伝統的な家屋の特長と調和して、日本文化に新たな光の演出効果を生み出しました。
一方、明治以降流入したランプに代表される西洋の灯りは、それまで日本では強い光を得ることに重点が置かれていたのにくらべ、色付け装飾されたガラスを通じてより間接的で装飾的な光が放たれていました。この灯火具の差異は、日本と西洋の好みの灯りに対する意識の違いとなったとともに、それによって照らし出される文化の彩りにも違いをもたらしました。
今回の企画展では、江戸時代の行灯や明治以降の華やかなランプを中心に、各時代の灯火具を展示します。私たち人類が自然環境に適応し、自らの生活を豊かにするために生み出した文化の真髄でありながら、今日それを意識することなく使用するようになってしまった「灯り」。この各時代を照らし出してきた「灯り」の文化に触れてください。
◎約80点を展示いたします(予定)
遠州行灯 (灯油、江戸)
硝子塔炉 (灯油、明治)
座敷ランプ (石油、明治)