戻る北九州市立小倉城庭園企画展
生誕110年 芹沢_介展
〜「型絵染」の美〜
平成17年12月3日(土)〜平成18年1月29日(日)
於:北九州市立小倉城庭園企画展示室
私たち祖先が織物に色をつける方法として身につけてきた技法に「染め」があります。この技法により織物は彩を得ることができ、華やかな意匠の着物や帯を目にすることができるようになっています。
沖縄の琉球王朝時代から続く、「紅型(びんがた)」も染めの技法のひとつで、一枚の型紙を使用して、その紙越しに多彩な色を着色していき複雑な色調を表現しています。この紅型に魅かれ、染めの方法を身につけ、そしてそれまでなかった染めの技法を生み出した人物に芹沢_介がいます。
芹沢はこどもの頃から絵を得意としていましたが、美術品や骨董品ではなく、日常生活の中で使用するもののなかの工芸の美、すなわち「用の美(ようのび)」を見出そうとする民芸運動の推進者、柳宗悦(やなぎむねよし)らに出会い交流を深める中で紅型と出会い、そこから染色の道へ本格的に取り組んでいくことになりました。
芹沢の染めの方法の特徴は、普通は各専門の職人が担当する「下絵」、「型彫り」、「色差し」という染めの各工程をすべて一人でこなしたところにあり、才能を活かした絵画的な色彩感覚や造形技能を存分に、その作品に注ぎ込みました。 昭和三十一年の重要無形文化財保持者の認定にあたっては、日本の型染めの特質に基づいてその上に絵画的な文様を確立したとして新たに「型絵染(かたえぞめ)」の技能呼称が名付けられました。
今回の企画展では、彼が型絵染を帯、着物、のれんにとどまらず、本の装丁や絵本、マッチ箱など染めの世界をひろげていった足跡をご紹介します。